2018年8月11日土曜日

教師という聖職が在る


家人が僻地の学校で支援活動に苦慮した経験から、教師たちの現状の苦しさを知ると共に、一方で過剰なクラブ活動等で愚息の肩を持った手前もあり、教師も多忙だが、何とかならないものか?と思っていた矢先、この本に出合った。「県立! 再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校」:黒川祥子氏だ。このドキュメンタリーの主人公は問題高校の生徒も含めた校長以下全員だ。最低高校と言われながらも、それでも荒廃する家庭を抱える問題児と共に、賢明に唯一の逃げ場所として、個々(先生と先生、先生と生徒)に相談し合える場所を創ろうとする試みは涙が途中で止まらなくなるほど、素晴らしい。又、中学校由来の低学力の補習方法も大学生を活用するマンツーマン塾方式など、アイデアも豊富だ。それもこれも、任せてチャレンジさせる校長の寛容さと飲み会を通じた各先生感の連帯性の強さが、それを支えている。貧困、シングルマザー&ファーザーというハンデイを背負いながら、それでも懸命に高校に通ってくる生徒を如何に救済し、卒業に導くかをこの高校は賢明に考え、悩み、対処してゆく。成功事例ばかりではない。だが、格差社会や両親のせいにせず、高校として出来ることがある(教育・福祉・労働)はずと言う強い教師魂が、この本の骨子を貫いている。もちろん、一人のスーパー教師が居た訳ではない。皆で考え、皆で解決していった姿勢が美しいのだ。そして、信じて疑わない信念の元、改善するまで長い年月を掛ける覚悟も重要なのだ。このドキュメンタリーを纏めた氏曰く、諦めの悪い先生方が居た。それも奇跡的なのかもしれない。否、ブラック企業を揶揄されながらも深夜まで仕事する全ての教師の皆さん自体が、やはり奇跡的聖職者だと、今、私はそう感じている。

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