2018年5月21日月曜日

悠久の街の散策


新居に引っ越しての週末。折角のチャンスとばかりに家人と連れ立って、街歩きをしている。明治以来の無形文化財になっている古い商店街と古来からある神社だけが取り柄の街だが、自宅から徒歩で十数分圏内にあり、アルコールを嗜んでも問題なく自宅に帰着出来る贅沢を味わっている。元々、横浜に住んでいた関係上、何処へでも電車で行き来出来た事に較べると、その格差は埋めようも無いが、その分物価も安く、田舎の人々の人柄も捨てがたいものがあるのだ。先週は二百年近く続く酒造場に行き、ワイナリーならぬ日本酒の利き酒を楽しんできた。一升瓶で2万円はするという高級酒やその他の名酒を試飲出来(高級酒だけは一杯3百円と有料だが)、ほろ酔い気分で引き続き街探索を続けた次第だ。先日はカフェ風イタリアン、その前は和風カフェと少しづつ、街並みを制覇しつつあるのが楽しい。但し、ここも空き家は多く、3軒に1軒の割合は何処でもある日本の光景なのかもしれない。一方で、その対面には我が家と同様に、真新しい家が建設されていて、新旧織り交ぜた町裏は何故か物悲しさと目新しさの複合的雰囲気が漂っていて、複雑な思いがしてくる。これも先日身内の者が新居に来て、「田舎」「田舎」と連呼し閉口したのだが、東京から一時間強、しかも日本一の漁港に近く、豚、牛等の畜産物が豊富で、野菜は東京の台所の為に大量に作られている土地柄故に、物価も安く、しかも土地も安くて、小さな家なら一軒家を建てるのはそれほど難しくない場所だ。唯一、人口増が相対的に未だ続いている地域であり、今後とも古い町並みと神社は観光名所として存続し得るだろうとも思っている。荒廃していた駅前もインバウンド客目当てで、新しいホテルを誘致するとの情報もあり、やや安心もしている。自画自賛するほどの街ではないものの、決して後悔などしていない、そんな新居の建つ街でもある。

0 件のコメント:

コメントを投稿