2017年7月3日月曜日

何故を胸に旅すると


「歩いてわかった地球のなぜ !?」:松本穂高氏を読んでいる。これ、唯の旅行記ではない。何故なら、氏は高校教諭でおまけに、30か国訪問の旅行猛者であるからだ。そして、その専攻は自然地理学なので、多少お堅い。どこの食事が美味しかったとか、美人が多かったなどとは宣わらない。よって、無味乾燥的な旅行記になりそうな所を、何故?と最初に読者を惹き付けて、旅先に巻き込むのがお上手だ。但し、私は若干、地理を高校時代から苦手にしていて、何故?の共感が中々生まれず、誠に心苦しいのだが、幾つかを紹介したい。本の行き先場所は、大きくアジア、欧州・アフリカ、アメリカ大陸、日本に区切られている。アジアで登場するのは、万里の長城、朝鮮半島38度線、マレー島、フィリピン、ニューギニア、シンガポール、ヒマラヤ、エヴェベスト、アラブ諸国、カムチャッカだ。中でも、ヒマラヤ山中にあるスルナガルは水の都。高山地区の盆地に水が溜まっただけと言ってしまえばお終いなのだが、ここが周辺に住むイギリス入植者の別荘地になった故に、発展した。今は、イスラムとヒンズーが睨み合う微妙な土地柄になっているようだが、我々が親しむカシミール羊毛は此処で取れる。転じて、欧州とアフリカでは、イギリス、パリ、ピレネー、マッターホルン、スイスアルプス、ポンペイ、スカンデイナヴィア、ツンドラ、フィンランド、カフカス、モロッコ、ケニア、キリマンジェロだ。冒頭のイギリスは鉄道の歴史、パリではその街開発の歴史について触れている。

何故?の中で特異なものとして、ツンドラに何故蚊が多いのか?はその事実に驚き、水と湖の都であるフィンランドの謎が氷原平野の成す、氷床を作る氷河の浸食作用と共に、堆積作用だったとは、目から鱗の事実だった。アメリカ大陸では、ロッキー山脈、五大湖、ニューヨーク、モニュメンントヴァレー、コロラド川、アメリカデスヴァレー、エクアドル、アンデス、パタゴニア、ハワイ、オーストリア、ウルル、ニュージーランドだ。ここでも、奇怪且つ壮大な地形が登場するが、その誕生には氷河の存在が欠かせない事が分かる。但し、アメリカのグランドキャニオンへの訪問経験が無く、南米にはブラジル以外にあまり縁がないため、その荘厳さを写真でしか実感できず、やや残念だ。少なくとも、グランドキャニオンには一度行ってみたいと思っているのだが、実現するかどうか?最後に登場するのは、日本。さあ、何処か登場するだろうか?それは本を読んでのお楽しみにしたい。旅も何故という疑問を持つだけで随分と幅広い知識が身に付くものだと、唯々感心しているばかりの私だった。



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