2017年5月9日火曜日

花の命と付き合うには


先日、都内の開花した桜を家人と楽しむ機会があったが、一言で桜と言っても何十種類という違いがあることを知らされ、実に自分の無知を又、認知したので、この本を手に取った。「 ときめく花図鑑 (ときめく図鑑)」:中村文&多田多恵子氏。何も花でときめこうとは考えないが、花の歴史や文化を知らずして、自らを作家とは呼べないと猛省した次第だ。因みに、花の歴史は1万年過去に遡り、既に当時、死者の餞に使われていた遺跡も発見されている。詰まり、歴史が深いのだ。冒頭では、花の人間に対する意味付けとして、食べる、癒す、香る、染める、育てるの5つの文化が存在すると紹介されている。有名な花?について、その紹介を辿ってみれば、ウメ、サンシュ、コブシ、モクレンと続く。家人と楽しんだ桜は5番手に登場する。今のような花見が娯楽になったのは、江戸時代。そして、その主役はソメイヨシノだ。冬が過ぎると、一気に初春の花が登場する。ミツガシワ、モモ、ボケ、ヤマブキ、コデマリ、レンギョウ、ツツジ。更に、シャクナゲ、ボタン、フジ、キリ、バラ。ここで、キリは木材としては有名だが、意外に花を知る人は少ないかも。フジに似たパープル色の花を枝の高い場所に咲かせている。ミヤマヨメナ、ケマンソウ、テッセン、マツバウツギ、アヤメとカキツバタ。因みに、アヤメの英名はアイリス、モクレンはマグノリア。アヤメとカキツバタの違いは花の網目模様の色違い。黄色が前者、白色が後者だ。梅雨時になり登場するのは、ハナショウブ、シャガ、ユキノシタ、ホタルブクロ、アジサイ、アサガオ、ノウゼンカズラ、サルスベリ、ナツツバキ、ネムノキ。更に、ゼニアオイ、スイレン。初夏も過ぎ、初秋になると、ハス、フヨウ、ツユクサ、テッポウユリ、キキョウ、ヤブラン、ハギ、クズ。後者2つは和菓子で有名か。更に、秋が深まり、ネデシコ、フジバカマ、ススキ、ケイトウ、ヒガンバナ、キクイモ、コスモス、シュウメイギク、シュウカイドウ、シオン、ホトトギス。コムラサキ、チャノキ、センリョウー、サザンカ、ツバキ、スイセン等々。最後の章に、花そのものの進化過程が説明され、何故、色とりどりの花が生まれ、それが何故美しいのかを解き、締め括りをしてくれる。身近にありながら、その歴史も生物としての意味合いも理解せず、多忙な日々を送る我々だが、一旦、窓の外に目をやり、あれは何の花?かと問いてみるのも、決して無駄なことではないのだ。



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